米大統領にとって、中間選挙は大きな試練となるはずだった。伝統的には、大統領の所属する政党は中間選挙で大敗が恒例となっている。特に全議席が改選対象となる下院では、中間選挙で数十議席が野党側に流れることになっていた。歴代大統領が中間選挙で失った下院議席数を見ると以下のようである:
- カーター大統領は15議席
- レーガン大統領は26議席
- クリントン大統領は52議席
- オバマ大統領は63議席
- トランプ大統領は40議席
一方で今回のバイデン米大統領の中間選挙では、今のところ下院で民主党204議席、共和党212議席が確定している(2022年11月15日8時58分現在)。上院は既に民主党多数が確定しており、残り1議席(ジョージア州、12月6日決選投票)も民主党が勝利しそうな情勢である。下院は最終的に共和党が多数となるだろうが、それでも小差であり、党派拘束の緩い米議会では、日本のように「ねじれ国会で停滞」問題は深刻化しない可能性がある。要するに、バイデン政権は伝統を破ったのだ。
まだ票集計は終わっていないが、CNNは今回選挙についてわかりやすい分析記事を配信した。特に注目するのは以下の部分:
「とくに興味深いと思われるのは、30歳未満の有権者が、30~39歳の有権者よりも圧倒的に民主党に投票したとみられる点だ。30歳未満にはZ世代(1996年以降に生まれた年代)の一部と若いミレニアル世代(2000年以降に成人した世代)が入る。30~39歳の有権者にいるのは年齢の高いミレニアル世代だ」
(CNN日本2022年11月14日付記事)
これは日経が昨年刊行した書籍『「社会主義化」するアメリカ 若者たちはどんな未来を描いているのか』で見事に予告された状況のようだ。

